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気付けばハマる、そこは沼。劇団☆新感線を中心にお芝居について好き勝手書き連ねる場所。

ついに幕見で夜の部を通した歌舞伎ビギナー【芸術祭十月大歌舞伎】

まだあんまり役者さんとか演目とかよくわからないけど、芸術祭ってなんだか豪華っぽいし、十八世中村勘三郎の追善公演ってことは中村屋兄弟も観られるのでは?と安易な考えの歌舞伎ビギナー。ついに歌舞伎座でちゃんと古典歌舞伎を観ました。

 

千穐楽近辺の幕見チャレンジ

とはいえnot関東勢の歌舞伎ビギナー。10月25日にメタルマクベスDisc2の千穐楽観劇を控えていたので、その近くで観たい。月の後半だから筋書きに写真も付いてるし。しかし歌舞伎も同じ日に千穐楽なんですよねー!つまりビギナーが思い立った頃にはすでにチケットがほとんど残っていない。たまに見かけるお譲りは一等席18,000円か桟敷席20,000円。ビギナーなのでもうちょっとお手軽な浅瀬でちゃぷちゃぷしてたいのが正直なところ。と、いうことで、どうせ一日使って東京行くんだからと、幕見に並ぶことにしました。

芸術祭十月大歌舞伎幕見

ギリギリ座って待てました

千穐楽近辺の幕見チャレンジ、しかも通し。Twitterの#歌舞伎座幕見に助けてもらいながら、12時20分に並んで20番台。あと15分遅かったら椅子に座れないところでした。やっぱりほとんどの人が助六までの通しだったから、販売開始の1時30分にはもう立ち見だったよ…そうだよね…

ビギナーのお財布にも優しい幕見席、通しで4000円。3階B席と同じお値段。しかも500円でイヤホンガイドを借りられる。なんて優しい…

幕見席で唯一ツライのは、売店に入れないところ。でも私は新しい情報を仕入れているのです。昼の部と夜の部の間の時間帯、お土産処 木挽町が開放されているとな!

お知らせ最新情報 | 歌舞伎座

やったね!舞台写真が買える〜〜〜!ビギナーがまだ観てない演目の写真買うの、めちゃめちゃ難しかったんですけど、ビギナーだし、推しそうになってる巳之助さんと、ニザ様の助六を購入。中村屋兄弟はほら、もうちょっと詳しくなってからね…

あとはお弁当をゲットして、近くの電源カフェで時間つぶして開場だよ!

 

 

さすがテーマパーク最大手

幕見って、整理券の番号がかなり厳密なんですよね…ライブとかだと、20番台以降は大雑把に呼ばれていくじゃないですか。違うの。歌舞伎座はね、全員が番号順に並ばされるし、一列になって順番に入場するの。最高に平等でテーマパークとしての歴史を感じる。これ絶対過去に揉めた経験則だと思う。

入場したら座席争奪戦。できれば花道も見たいから、今回は上手側の2列目を無事確保。せっせとイヤホンガイドを借りて、筋書を購入。ん?筋書?番付じゃなくて筋書き?調べたら、関東では筋書、関西では番付と呼ぶらしい。じゃあ今回は筋書。昼の部の写真も付いてて幸せな気分になるし、あらすじと配役が書いてあってビギナーの強い味方!

 

 

宮島のだんまり

セリフはほとんど無くって、舞台上は真っ暗。という設定。ガンガンに明るいしよく見えるけど、見えてない設定。手探りで宝物を奪い合う登場人物。正直コレはイヤホンガイドがないとよくわからない!けどとにかく美しい。いろんな身分、いろんな役職の登場人物が揃い踏みして、対峙して、これで争っていることを表しているんだという、なんだかゾクゾクする伝統芸能。「様式美を御覧ください」という説明書きがよく分かる。最後の見せ場「傾城六方」はギリギリ見えた…ということにしておく。

 

 

義経千本桜 吉野山

玉三郎さん美人!!!!!いや知ってたけど、知ってたけど、美人!!!!!田舎踊りを教わるところなんか、勘九郎さんの美しい舞踊に、ちょっとたどたどしく舞う静御前のかわいさったら!ずっと見ていたいうつくしいふたり。忠信の狐が出ちゃってすぐ忠信に戻るあの切り替えがとっても自然でたまらん。勘九郎さんで他の場面が観たい。

後半に登場する三枚目・早見藤太。推しです!巳之助さんにこういう役が多いのは、やっぱりひょうきんな役が上手ってことなのかしら。新春浅草歌舞伎でどっち観るか悩むな〜〜〜やっぱり昼夜通しかな〜〜〜〜!最後、花道を引っ込む忠信が舞台上の藤太に笠を投げて見事キャッチするところはNGないのかな。こういう演出がちゃんと入るところが、歌舞伎が一大エンターテイメントだなと思うところです。

 

 

助六曲輪初花桜

「ニザ様」と「助六」はビギナーでも知ってる!けど実際に観るのは初めてです。絶対観てみたかった。イヤホンガイドによれば、演じるお家によってタイトルが変わるらしい。どう変わるのか詳細は覚えてません。でもニザ様は"曲輪""初花桜"なんだって。そしていよいよ中村屋兄弟の共演です。わくわく。

凛々しくて美しくてとっても清らかな新兵衛・勘九郎さん。とにかく美しくて気が強そうな揚巻・七之助さん。とにかくイケメン助六・ニザ様。最高だなあ。あの感動を残すだけの語彙力がなくて悲しい。助六と新兵衛の股くぐりは完全に閑話休題で、ああいう客席と最近の話題を巻き込んだアドリブが入るから、やっぱり歌舞伎は一大エンターテイメントだなって。

そこへ登場する玉様が今度は完全に母上様で、静御前との演じ分けが最高だった…!これまで揚巻を演じていた玉様が、揚巻ではなく満江を演じて、七之助に揚巻を教える側に回ったとのこと。そういう説明も入るから、ほんとイヤホンガイド最高…!

 

 

次は新春浅草歌舞伎

着々と次の計画を立ててしまっている歌舞伎ビギナー。南座の吉例顔見世興行は行けなかったので、とりあえず次は新春浅草歌舞伎です。これまた遠征日が決まらないから座席がなくなるやつです…がんばる…

芋掘長者が観たいけど、番町皿屋敷も気になる。いつ行けるかな〜〜と着実に歌舞伎の沼に足を踏み入れてしまったビギナーなのでした。