シネマ歌舞伎ってなんて素晴らしいんでしょう。近くの映画館で一幕見席な気分。
「なんか楽しそう!」という直感で、なんにも知らずにチケットを取った初シネマ歌舞伎は「東海道中膝栗毛『歌舞伎座捕物帖』」です!
結果、とってもわかりやすい歌舞伎入門講座でござんした…ありがとう弥次喜多…
そもそもの話。
そもそも8月の納涼歌舞伎でやってるおなじみシリーズものらしい。そもそも納涼歌舞伎自体が3部制という珍しい構成。どうやら客入りの芳しくない8月を逆手に取って、短時間でも楽しめるようにと勘三郎さんと三津五郎さんが始めたらしい。知らんけど。
東海道中膝栗毛は第2部で上演されています。そしてとにかく出演者が豪華豪華。たぶんだけど、客入りがいちばん少ない昼間の2部に、有名役者がチョイ役含めて大量に出演する面白いコメディを持ってきたんじゃなかろうか。そりゃ観たいわ。知らんけど。
ファンへのご褒美コメディ
ストーリーなんて、あってないようなもん。一応江戸時代っぽい(一応)時代、お調子者の弥次郎兵衛と喜多八の珍道中。以上。
お伊勢参りのはずがラスベガスに行ったり、バイトしてたら殺人事件に巻き込まれたり、とにかくコメディなんで、ストーリーはもうどうでもいい。
猿之助さんと染五郎さん(現・幸四郎)が主役でわいわい楽しそうで、團子ちゃんと金太郎くん(現・染五郎)が出てきて、隼人くんと巳之助さんがオイシイ役で、ベテラン勢がイジられてて、まあもうとにかく役者を楽しめばいい演目です。たぶんファンはただ推しを観にきている。
初心者こそ観るべし
なぜなら!やじきたは!ほぼ全て!!現代語だからです!!!!!なんと!やさしい!!!
捕物帖しか観てないけど、今回は歌舞伎座での殺人事件だから、劇中で歌舞伎の演目(義経千本桜)の話があって、その筋書きも、舞台の仕掛けの話も、役者と役の話も、ぜんぶ現代語で劇中解説!最高!
しかも歌舞伎の見せ場っぽい演出(勉強不足)がホイホイ出てくるから歌舞伎のいろはを学んでいる気分。暗闇の表現とか、早着替えの仕掛けとか、妖怪の表現とかね。古典観たくなるもんね。
とにかくまーすばらしい入門編でしたわよ。
今年も納涼歌舞伎はやじきただそうですね!あっという間に売り切れてましたね!どうせスケジュール的に観に行けないけど!
大人しくシネマ歌舞伎を心待ちにします。