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気付けばハマる、そこは沼。劇団☆新感線を中心に、独断と偏見のもとで好き勝手言い募る場所。

歌舞伎ビギナーが松竹座デビューで見事に沼にハマった話【スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース】

は〜〜〜〜〜〜!!!たのしかった〜〜〜〜!!!!!

かつては庶民の娯楽だった歌舞伎の本領発揮していらっしゃるスーパー歌舞伎、初心者のわたしを優しく沼に招き入れてくれたよ…

でもまだ沼に浸かった訳じゃないの。わかってます。まだ古典観てないからね。でもすぐ観る。わたしには七月大歌舞伎が待っている…染さま襲名披露公演…勧進帳絶対観る…

以下、歌舞伎初心者のわたしが欲しかった情報も書き記しておくけど、途中からネタバレです!

 

  1. 敷居が高いなんてマヤカシ
  2. さて、いざ初の松竹座
  3. だってあの人たちすごい好き
  4. 開いた口が塞がらない一幕
  5. 濃すぎてお腹いっぱいな二幕
  6. 三幕…尊い
  7. スクラップアンドビルド

 

 

 

敷居が高いなんてマヤカシ

ワンピースの前にとりあえず歌舞伎について。

ずっと言われてるけど、歌舞伎はほんと、最初の一歩さえ踏み出せば余裕で浸かれる沼だと思いました。そこらへんの劇団よりもよっぽど。

だって、次の公演まで2年も待たなくたって、毎月各地で何かしら演ってるんだよ?いつでも門戸は開いてる。しかも、歌舞伎の演目には新作がほとんど無い。

なんかね、なんか、ほら、あの、幼稚園の読み聞かせみたいな感じ!(ごめん怒らないで)みんな知ってるお話を、みんなで何度でもワクワクしながら読み進めて、ここぞってときに「いけー!」って応援するの。それぞれお気に入りの先生がいて、この絵本はいつも同じ先生に読んでー!ってお願いしにいくの。

演目は何度も観たことあったって、贔屓の役者のハマり役を観に行くわけでしょ。ここぞってときに大向こう掛かるわけでしょ。

難しいのは「みんな知ってるお話」を自分も知ってるかどうかであって…そこさえどうにか簡単に知れたらね…観にいきやすくなるよね…

と思ってたら、最近知ったの。イヤホンガイドあるってよ。文明の利器ですよ…すばらしいよイヤホンガイド…耳元で解説してくれるの…幕間もずっと情報喋ってくれるの…わたしは滝の白糸をこの子のおかげで乗り切りました。ありがとうイヤホンガイド。

 

唯一残ってる敷居の高さは一等席のチケ代だね…でもね、大丈夫、トーキョーには「一幕見席」ってお財布と拘束時間が良心的な入門にぴったりの制度があってね…ちょっと当日並ばなきゃだけど、素晴らしい制度だと思うよ…なぜ大阪には無い…?三階席+イヤホンガイドでも充分お安く楽しめるからいいんですけどね!

 

 

さて、いざ初の松竹座

観る前はね、特にロビーね、雰囲気に呑まれてもうガクブルしてたわたし。梅田芸劇とかIHIでは見ない層の方々がウヨウヨいらっしゃる…着物率高くない?えっ、何?おじさまの隣にいるのは芸妓さん??お土産で浴衣ってどういうこと…?ワンピース歌舞伎なのにおばあちゃまがたくさんいらっしゃる…絶対みんなハンコック知らんやろ、うわあ…

もうサッパリ勝手がわからない。売店の仕組みすらわからない。え?お弁当?買っとくべきなのね?なに?向こうにブロマイドあるって?は?ブロマイド?とかうろうろしてる間に売り切れていくお弁当たち。ギリギリで買ったよ、サンドイッチ。持ち込んでもいいみたいなので、コンビニでおにぎり買ってきても良かったかも。

 

番附と呼ばれるらしいパンフレットと、今回途中で使うらしいタンバリン(ゆずのライブと同じやつ)は次の幕間でも買えるから、とりあえず一旦スルーして、座席に着く。おっ、椅子がふかふか。さすがに4時間拘束だもんな…いい椅子にするよな…(IHIも似たような拘束時間なんだから少しは見習ってほしい)ただ、座面が分厚くて快適なぶん、椅子の下にあまり空間がなくて、荷物は置きづらい。寒い時期コート着てたらどうするんだろう…幕間になるとこぞって立つから荷物が多いと大変そう。絶対足元は邪魔だけど、キャリーケースとか大きな荷物は1階で預けていたので、冬は何かしらあるのかも。(結局調べてない)

 

ちなみに今回お譲りいただいたチケットがとっても良席で、一階席のちょうど真ん中あたり。見上げると宙乗りのワイヤーが頭上を斜めに走っている。舞台も花道もよく見える。初心者には身に余る良席。

ただ、せっかくなのに役者も歌舞伎の見せ場もまったく知らないのはアレなので、少しだけネットでレポを読んでから臨みました。一幕の見せ場はここ、とか、これが見どころ、とか。普通の演目ならイヤホンガイドがあるんだけど、ワンピース歌舞伎のイヤホンガイドは歌舞伎じゃなくてワンピースの解説らしいから借りなかった。(観客層から言えばそりゃそうか…)レポ読むとネタバレになってしまうのはその通りなんだけど、こんな初心者にとってはそんなネタバレ、なんのネタバレにもならなくて、読んでたのに声出るほど驚いたし楽しんだし納得したので、ちょっぴり予習しとくのもアリかと。少なくとも配役は絶対に把握しておくべき。

 

演目は11時から15時までの3幕構成。それぞれ途中で30分、20分くらいの幕間を挟んで、実質観劇は3時間かな?一幕終わりはご飯食べて、二幕終わりはお手洗いと最後の売店タイム。ブロマイドは貼り出されてる写真から欲しいやつの番号書いて提出する懐かし方式。小学校の修学旅行とかこんなスタイルだったな。あと、終幕後は売店が無いっていうのがトラップですね。短かったよ…こまめに休憩あるの優しいね…なんかこう、ご飯食べながら半日掛けて遊ぶ一大遊戯!って感じでした。

 

感想は以下ネタバレしながら書くけど、結論だけ言うと、七月大歌舞伎とは別に、スーパー歌舞伎のナルトも観に行くことが決定しました。

 

 

だってあの人たちすごい好き

ようやく役者さんの話する〜〜!!ちなみに私が観たのは配役Cの千穐楽市川右近さんルフィです。

もう、坂東巳之助!!!さん!!!!!二幕のボンちゃんで撃ち抜かれ!三幕のスクアードで落ちました…あの演じ分け素晴らしすぎる…しかも一幕ではゾロ演ってるってなにそれキャラが違いすぎる…最高…

ボンちゃんが出てきた瞬間目と耳を疑ったもん。メイク衣装立ち姿まではいいとして、常に指先までボンちゃんだし、まさかの声まで完コピ。ジョーダンじゃないわよーう!!!

本水でのカッコいい立ち回りと見得もありながら、そのあと引っ込みの前に花道での殺陣があって…もお〜〜すばらしくボン・クレー!あのひとワンピース大好きでしょ絶対?!

でもね…わたしが死んだのは三幕のスクアードなんです…あの苦悩…迷い…嘆き…歌舞伎とか関係なく演技として最高だった…最高だった…(相変わらず語彙力が足りない)

というわけで、巳之助さんが主役のナルトは必ず観に行きます。絶対一等席取る。来年の新春新橋も絶対一等席取る。他は三等席と迷わせてください…ちゃんと回数重ねるから…

 

次点はイケメン枠中村隼人さんと迷うけど、坂東新悟さんを挙げたい…。ナミさんとサディちゃんと蛇姫妹の三役です。超美人…かわいいにもほどがある。二幕はボンちゃんとサディちゃんに釘付けです。

中村隼人さんはサンジ、イナズマ、マルコというイケメン枠総ナメ。ええもうカッコいいですとも!イナズマは本水の立ち回り、マルコは宙乗りがあって見せ場満載。さすがイケメン枠!マルコとスクアードのやりとり最高でしたね…そんな彼がサスケになります。観るしかないでしょ。

右近さんも右團次さんも、挙げ始めたらキリが無いけど、ひとつだけ追記するなら猿之助さんの存在感はハンパない。

 

 

開いた口が塞がらない一幕

さて。わたしずっと祈りの体制で観てたし、ずっと口開いてた。マヌケ顔め。あ〜〜!もう最高でした。思い出すたびに最高。

一幕はシャボンディの奴隷オークションから。始まって早々、一味の口上があって死んだ。これがホンモノの口上。1年間豊洲で散々聞いてきた口上、本家本元がこれか…口も目も開いたまま塞がらない。あと、拍子木はほんとに舞台上手で叩いてるんだね。何度も見ちゃった。すごい。普段は音楽も舞台も質素だからきっとコレが映えるんだなあ。

そしてとりあえずキャラクタの再現率が高すぎる…これ皆さん歌舞伎役者なんだよね…?全員男の人なんですよね…?うそだろ…ナミさんの着物風のお衣装、途中で片肌脱ぎなさるんだけど、ちゃんとナイスバディでドキッとしたよ…あと冒頭のケイミーもクソかわいくてオペラで抜いた。

 

ストーリーはオークション終わったらくまに飛ばされてアマゾンリリー。一幕の見せ場、主役の早替わりです!!!主役の右近さんがハンコックとして出てきて、まず息を飲む。あの、えっと、美人すぎやしませんかね…?!女方が本業なのね…知らなかった…(無知すぎる)声までかわいくて、番附とか事前情報が無かったら気付けなかったかもしれないレベルで美人…

そして気がついたらルフィがいる。2人の立ち回りは、松山天魔王もびっくりの入れ替わり立ち替わり!あれだね、3人で回してるんだね!入れ替わりが多い!よ!すごい!男女替わってるんだもの!

ひたすらハンコックとニョン婆がかわいかった一幕。それからサンジの衣装だけ無駄に豪華だったのは気のせいじゃないはず。スーツの上に羽織ってるその和柄半分毛皮半分のコートは一体何?!イケメンはどの世界でも重宝がられる。

そしてすべて終わってからエンドロールで知った、オープニングのナレーション。中村勘九郎だってさ…聞き覚えあるとは思ったんだけどな…声フェチの私がなんたる不覚。パンフには七之助さんの名前もあったので、これも日替わりなのかなあ。

あっと言う間に終わった一幕、これはやばい…すき…二幕こわい…沼にはまる…だってもう古典歌舞伎が観てみたい気持ちになってる!

幕間はお弁当のいい香りに囲まれながら、いそいそと番附とタンバリン購入。ついでにゆずのアルバムも購入。いやあの、もとからね、ゆず好きで、ライブも行くし、タンバリンはゆずのライブでも使えるからほら…と言い訳。いいんだよぉ、いい作品にはお金を落とさなきゃいけないんだよぉ!

 

 

濃すぎてお腹いっぱいな二幕

一幕終わりの幕間でご飯を食べ終わったころ、前方4列目くらいまでの方々がゴソゴソとカッパを着込みだす。8列目くらいまではビニルのひざ掛け?が配られている。え、舞台に水使うとは読んだけど、そんな飛ぶの?

結論。飛ぶ。っていうか、水使うにも限度があるでしょ?!もうあれ滝じゃん!バケツひっくり返したみたいな水。しかも客席に向かって水掛けてくるからあのひとたち!わたし10列目だったけど、しっかり飛沫は感じました。追い打ちで上から追加の水。水。水。溺れるよ…?しかし、あっぷわっぷしながら見得を切る役者さんたちカッコ良すぎた。そこにトドメの水…カッコ良すぎた…ジャパニーズエンターテイメント、まさに!エンターテイメント!(語彙力)

 

とはいえ、本水が出てくるのは二幕後半ですからね。前半はインペルダウン。サディちゃんがあんなに前面に出てくるの不思議だけど大正解。坂東新悟さん美しすぎる。オペラでガン見。あと、痛めつけられる平岳大さん。我らが常世王の息子よ…エース…渋い…ずるい…もう立ち姿がエースだもん。でも二幕の登場シーンが思ったより少ない。(見せ場は三幕でした。)

たくさん出てくる囚人と看守の中に、どうやら桃さんがいたらしい…チェックしてなかったの惜しいなー!でもきっとチェックしてても見てられなかった。だって目まぐるしすぎる…本編ではモブの大物海賊として、歌舞伎の大物(らしき人)が出てくる出てくる!イヤホンガイド無いし、番附覚えきれてないから誰なのか全然わかんないんだけど、ありえない迫力だけは感じるベテランしゅごい。

 

インペルダウン編の主役は間違いなくボンちゃんです。完コピ。かわいい。かっこいい。巳之助さん演技力すごすぎてほんとすき。

そしてお待ちかねのニューカマーランド…リアル・ニューカマーランド…あんなに綺麗になれるひとたちが…こんなにきたない…(褒めてる)そしてまたもや完コピのイワンコフで腹筋が死んだ。誰あの歌うまい人!!!と思ったら下村さん四季出身でしたか…そりゃうまいわ…なんだあれ…なんでイワンコフの語尾をリアルの世界で聞いてて違和感がないんだ…(それでいうとマルコの「よい」も素晴らしかったな…)

そこから本水からのボンちゃん引っ込みからのルフィ宙乗り通称ファーファータイムです。ゆずの歌に合わせてタンバリンを叩きながらまさに応援上映メイドさんが客席まで下りてきてハイタッチしてくれる。

ここでまたしても運命の出会いをしたわたし…名もないメイドさんめちゃめちゃかわいい…でも名がないので探せない!探す方法もわからない…!うんうん唸りながら、その夜ようやく見つけました市川翔三さん…

場面と配役の一覧を片っ端から検索したよね。4人目でたどり着きました。背が高くてスタイルがよろしい。そしてかわいい。仕草も完璧にかわいい。その他のシーンで見つけられなかったから、それ以外の情報がないんだけど、いいのこれから歌舞伎の世界のおべんきょするもん!

 

 

三幕…尊い

スクアード…!!!

この筋はワンピースオタクが書きましたね間違いない。じゃないとスクアードあんなにフォーカスするかよ!すき!

しかしこのあたりからもう記憶がない。だって白ひげ船長を中心に隊長揃い踏みで、回り舞台で回りながら大ゼリでせり上がってくるんだよ?!?!壮観以外の何物でもないし、むしろそこしか覚えてない。全員揃って見得切ったかどうかも朧げな記憶…ただただ圧倒されてた…ずるい…ずるいよ〜〜オヤジ〜〜!!!かっこいいぞ!

三幕はイケメン枠マルコの宙乗りがありますね。まーあんな登場の仕方ありですかね!!!歌舞伎すごいな!普通の舞台じゃありえないところからありえないくらい回りながら飛んでくるんだよ…これほんとに何百年も歴史のある伝統芸能なの…?

 

そして最後に出てくる猿之助兄さん…

存在感が桁違い…

白塗りに獅子みたいな頭して、絢爛豪華な衣装の肩に龍載せて回転舞台回ってくるんだよ?ラスボスじゃん???

 

しかしまあとにかく最後まで巳之助さんと隼人さん推しの舞台でござった…ちゃんとNARUTO観に行くからね…

 

 

スクラップアンドビルド

月髑髏に始まり、極髑髏が続き、今年はわたしにとってスクラップアンドビルドの年なんですかね?「歌舞伎」の概念が全て崩れ去って、ド派手エンターテイメントに組み上げられてるんですけど…これ合ってる?

とにかくスーパー歌舞伎は、白塗りのひとと、隈取りのひとと、フェイスペイントのひとと、完全コスプレメイクのひとが同じ舞台でひとつの作品を作っているというぶっとび世界観で、過去と現代、伝統と流行をスッと同じ舞台に乗せちゃった素晴らしい作品でした!!!

 

実はわたし、スーパー歌舞伎ワンピースⅡが歌舞伎初見はちょっと申し訳ないなと思って、歌舞伎座の一幕見席で1作品だけ観たんですよね。中村壱太郎尾上松也の、滝の白糸。

古典ではなく明治時代ですね…ちょっと残念…でもとにかく美しかった。

みなさん役者で観てるから、名乗らなくても役者が顔見せて拍子木が鳴れば誰かわかるんですね!!!と驚いた正真正銘の初見。イヤホンガイド借りてなかったら時代背景とか人間関係がよくわからなくて途中で諦めてたかも…

 

ということで、次は絶対に七月大歌舞伎の勧進帳を観るぞ!!!

 

また新しい沼に足を踏み入れたわたし。増えすぎでない…?なぜみんな沼に落ちずに生きていけるのか…